sportsnabi-ばね指・腱鞘炎のテーピング・巻き方

ばね指・腱鞘炎のテーピング講座。テーピング方法・巻き方の手順のまとめ。

◆ばね指・腱鞘炎のテーピング・巻き方【目次】

◆ばね指は女性に比較的多く発症する腱組織に炎症を発症する障害

★1.ばね指とは?女性に多く発症する指関節の腱鞘炎
★2.医学的な正式名称は狭窄性腱鞘炎
★3.腱鞘部分へのひっかかりが痛みの要因

◆ばね指とは?女性に多く発症する指関節の腱鞘炎

 ばね指は性別で見ると男性よりも女性に比較的多く発症する腱組織に炎症を発症する障害である。
 ばねのように反発する独特の症状を発症することからこのような名称がつけられている。(弾発指(だんぱつし)とも呼ばれる)
 この指の病気の最大の特徴は非常に長い時間をかけて徐々に指関節にダメージを与えていく進行性の障害であるという点である。
 その為、一番最初に症状を確認した時点では痛みなどはほとんど感じていないケースが多い。
 振り返ってみると、「あの時から症状は確認できていたんだな・・・」と思う場面は思い浮かぶが、実際には初期段階では痛みがほとんどない為治療を開始することもなく過ごしてしまう。
 この症状はある程度進行した段階においても同様である点が注目する点である。
 痛みは朝方に多く発症するが、その痛みさえも時間の経過と共に徐々に消えていく。
 また、季節によっては痛みが出ないような時期もありそのスパンも長期間に渡るケースもある。
 個人的な話になるが妻が一時ばね指の症状に近いことを訴えていた時期があったがその後半年近く痛みはほとんどない状態になっていたことがある。
 しかし、それから数年後に痛みが急激に強くなり朝方のこわばり感なども強烈に変化していき最終的に日帰りの手術を行った経緯がある。(⇒ばね指の手術費用に関する記事はこちら)
 年代や割合の傾向から見ても成人女性にとっては指関節の病気の中で最も身近な病気と言えるのかもしれない。
 尚、ばね指は、このような長期的なスパンで症状が徐々に進行していくという特徴があることから治療の開始が遅れることが多く確認されている。

◆医学的な正式名称は狭窄性腱鞘炎

 バネ指は指の関節に生じる障害のひとつである。
 一般的には
◆スプリングフィンガー(スプリング指)
◆弾撥指(だんぱつし)
 などとも呼ばれるが、医学的な正式名称においては 「狭窄性腱鞘炎」と呼ぶ。
 指がバネのように弾ける症状が独特の症状であることから自覚症状でもある程度ばね指の想定は可能。
 しかし、痛みの発症と緩和が繰り返される為、治療のスタートが遅れてしまい症状が進行してしまうケースも多い。
 この病気は指の関節の動作に関与する「腱」に異常が生じる事によって発症する。
 腱の障害には様々な障害があるが、ばね指では異常を生じている関節に炎症を伴うケースが多い事から腱鞘炎(けんしょうえん)のひとつの種類として位置づけられているのが現状である。

◆腱鞘部分へのひっかかりが痛みの要因

 ばね指は腱鞘炎であることから、痛みを緩和する際は、まず腱を包んでいる腱鞘部分へのひっかかりを除去することが必要である。
 このひっかかりが痛みの要因ともなっている為だ。
 テーピング療法を行う場合は、この腱鞘炎の痛みを発症をさせないように可動範囲に制限を加えていくことになる。
 尚、ばね指の症状の大きな特徴として朝方、特に寝起き時に指が痛むという特徴があげられる。
 起きたばかりの状態は指がこわばったような状態となり、文字通り指がバネ状に跳ね上がるような動きをする。
 この朝一の指のこわばりを発症するようになると、ある程度症状が進行をはじめていると考えてよいだろう。
 日常生活の範囲でも痛みを頻繁に伴うようになった場合は、テーピング処置よりも、外科手術を検討した方が良いケースもあることは把握しておくべきである。

◆手関節の可動範囲に制限を加えるテーピング

★1.症状の進行予防と痛みの緩和目的のテーピング
★2.ばね指のテーピングの手順表
★3.弾性包帯かサポーターを手首に巻きつけ処置は終了

◆ばね指のテーピングの手順表

 ばね指のテーピングの巻き型の手順を以下にまとめておく。
 ばね指に施術されるテーピングには、手関節の可動範囲に制限を加えるテーピングが行われる。
 これは独特の症状である腱が腱鞘内を行き来する際の引っ掛かり感を緩和することで炎症の拡大を予防し、かつ痛みを緩和する効果が得られるためである。
 ここではテーピングの主流であり近所のドラッグストアなどでも購入可能なホワイトテープを使用したばね指のテーピングの手順について以下にまとめる。

ばね指・腱鞘炎のテーピングの巻き方・手順
@アンカー
指を開いた状態で手首にアンカーテープを貼る。
Aサポートテープ
手の甲、指の付け根に親指側から小指側に向けてサポートテープを貼る。
Bサポートテープ2
手首のアンカーまでテープから2.5mm下に同様のサポートテープを繰り返し重ねて貼っていく。
Cアンカー
再度アンカーテープを貼りBのサポートテープのばらつきを止める。

※今後は入門者向きにテーピング手順をイラスト図解か写真で公開予定

◆弾性包帯かサポーターを手首に巻きつけ処置は終了

 ばね指・腱鞘炎のテーピング手順の流れは上記の表の通りである。
 手順自体は他の部位の施術と比較するとやや簡単な部類に入るかもしれないが慣れるまではやはりテープのズレなどがおこり苦戦するかもしれない。
 テーピングは回数をこなす事が何よりも重要であるため何度も行ううちに次第にテーピングのテープの扱い方法やクセなどが感覚で掴めるようになってくるため根気よくチャレンジする事が大切である。
 尚、テーピングを終えたら弾性包帯、もしくはサポーターを手首に巻きつけ処置は終了である。
 このテーピング術は手関節の屈曲に対する動きに制限が加わるため、痛みの緩和は図れるが、家事などを行う場合日常生活に不便を感じることになる。
 頻繁に手を使う作業が必要な場合はテーピングをせずにサポーターなどで賄うことも検討すると良いだろう。

※手首関節や指関節は日常生活で頻繁に使用する部位であり関節数も多く腱の動きも多い。また手首のテーピングは時間の経過と共に縁部分がめくれてくる為、テーピングの上から弾性包帯やサポーターなどで覆ってあげるとめくれずらく保温性も高まり効果的である。但し激しい痛みがある炎症が強い状態の時は保温よりもテーピングをせずにアイシング処置が有効なケースもある事を把握しておこう。

◆早い段階で手術療法を検討するケースも

★1.ばね指手術の解説
★2.ばね指の手術の種類は大きく2種類に分類される
★3.腱鞘切開手術とは?
★4.腱鞘切開手術とは?
★5.内視鏡手術とは?

◆ばね指手術の解説

 ばね指は初期症状を発症後、数年経過してから痛みが増してくるケースもあり、「進行レベル」によって治療方法も異なってくる。
 尚、治療をしないまま第三期症状にまで至ると、手術以外の回復が見込めなくなる障害でもありますので注意が必要となる。
 もし手術を検討する場合は、ばね指の段階的な症状及び手術内容を事前に確認しておくことが大切である。
 ばね指は進行性の指関節及び手首の関節障害。
 基本的な治療方法は保存療法を検討するが近年では、早い段階で手術療法を検討するケースもある。
 手術療法には内視鏡手術や腱鞘を切開する腱鞘切開手術が多く採用されており回復も早い。
 尚、ばね指の手術費用は原則保険が適用となる点は覚えておきたい。
 しかし手術費用以外にも様々な項目の費用負担が生じる為、まずは項目を把握し実質の出費額は手術を行う病院に事前に確認しておくことが大切である。

◆ばね指の手術の種類は大きく2種類に分類される

 狭窄性腱鞘炎(ばね指)の手術療法は大きく分けると2種類の手術方法に大別される。
 その2種類の手術方法とは腱鞘切開手術(けんしょうせっかいしゅじゅつ)と内視鏡手術:関節鏡手術(ないしきょうしゅじゅつ:かんせつきょうしゅじゅつ)の2つの手術法方法である。
 尚、一般的に広く行われている手術方法は前者の腱鞘切開手術。
 どちらの手術方法もそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらの方が優れているという事はない。
 手術を検討する場合は、どちらを選ぶというよりも、実際に自分が「どのような手術を行うのか?」という点についてしっかりと事前に把握しておく事が何よりも重要である。

◆腱鞘切開手術とは?

 狭窄性腱鞘炎(ばね指)の手術方法のひとつである腱鞘切開手術とは指関節の炎症を起こしている部位の腱を包む腱鞘部分を直接切開する手術方法のこと。
 狭窄性腱鞘炎の基本的な手術方法として長年行われてきており、その治療効果も非常に優秀である。
 近年は内視鏡手術の技術力、設備も徐々に整ってきた為その需要はやや減ってきている。
 しかし現在でも狭窄性腱鞘炎の手術としては7割以上がこの腱鞘切開手術となっている。
 また、末期段階など炎症が激しい段階では「腱に癒着」などを発生するケースも多く見られる為、この癒着を完全にはがす必要がある事から、腱鞘切開手術でしか手術を行う事が出来ないケースも多い。

◆内視鏡手術とは?

 内視鏡手術とは従来の腱鞘切開手術に加えて切開部位が非常に小さい状態で手術を可能とする手術方法の事。
 内視鏡手術は指関節の手術に限らず、膝関節、股関節など様々な障害に対して近年大きな成果を挙げているのが内視鏡手術である。
 内視鏡手術の最大の特徴は最小の傷口最小の手術時間最短の私生活への復帰などの患者への負担が大きく軽減される点にある。
 また、レントゲンなどではわからない病気などに関しても最小の傷口で内部を直接確認する事が可能である点も大きなメリットと言える。
 この際、もし内視鏡で内部を確認中に腫瘍などを確認した場合は、そのまま切除手術に移行する事も可能である点は大きな時間的メリットと言えるだろう。
 このような特徴から近年徐々にではありますが内視鏡手術を行う整形外科が急激に増加している。
 近くの病院、もしくは整形外科でも内視鏡設備が整っている可能性もあるので日帰り手術を検討している場合は事前に確認しておくことが大切である。

◆非伸縮性のテーピングを施術すると家事に影響を与えることも

★1.テーピングの種類は大きく分けて2種類
★2.ばね指では伸縮性のあるエラスティックテープで家事をこなしやすくする
★3.症状や部位によってテーピングを使い分けよう

◆テーピングの種類は大きく分けて2種類

 テーピング施術に使用するテーピングには大きく分類すると2種類のテーピングが存在のをご存知だっただろうか?
 1つはしっかりとした固定を行うことを目的に使用されるホワイトテープ。
 ばね指や腱鞘炎のテーピングとして使用されるテーピングはこのホワイトテープが基本。
 ホワイトテープは非伸縮性のテープで、関節の補強や固定を行う際に主力として使用されるテーピングである。
 一般的にスポーツショップや、薬局、ドラッグストアなどで多くで見かけるテープはこのホワイトテープである。

◆ばね指では伸縮性のあるエラスティックテープで家事をこなしやすくする

 ホワイトテープはオーソドックスなテーピング。対してもうひとつの種類は、ある程度運動が可能となる伸縮性を保持しているエラスティックテープと呼ばれるテーピング。
 エラスティックテープは、関節の可動範囲に一定の制限を加えるが、完全に可動域を制限したくない場合などに活用されるテープ。
 伸縮性を保持しているので運動が可能となり、パフォーマンスも発揮しやすいという特徴があるが、固定力は当然低下する。
 女性に多く発症する「ばね指」に関しては家事などをどうしても行う必要性がある為、非伸縮性のテーピングを施術すると家事に影響を与えることもある。
 このような場合は、多少固定力が低下してもエラスティックテープの使用を検討する方法も考えたい。

◆症状や部位によってテーピングを使い分けよう

 市販されているばね指の痛みを緩和させる装具としては、サポーターなどもあるが、やはりテーピングと比較すると固定力に関しては見劣りする。
 尚、筋肉の筋腹(きんぷく)と呼ばれる筋繊維の中腹部分などにアンカーテープを必要とするケースでは、伸縮性のあるエラスティックテープを使用する。
 筋腹部分は筋肉の収縮に伴って筋肉が縮む際は膨らみ延ばされる場合は伸びるため、この動きに伴ってテープが追従する必要がある。
 その為、ホワイトテープのような非伸縮性のテープでアンカーを行うとアンカーの「ずれ」が発生する可能性が高まるほか、十分なパフォーマンスを発揮できない要因ともなりうる。
 このように、症状や筋肉の部位などによってテープを使い分ける事がテーピング施術の基本となる。

※テーピングの施術では怪我の症状や損傷部位の可動範囲を見極め適切なテーピングを選択することが大切。簡易的な判断基準としては固定性を求める場合は一般的なホワイトテープを使用。動きが求められる部位や一定のパフォーマンスは維持しておきたい場面ではエラスティックテープの使用を検討すると良い。